新型のMacBook Pro(2016)を今さらレビュー。発売から約5ヶ月経ち、使えるマシンに!

MacBook Pro(2016)

2月の下旬に新型のMacBook Pro(2016)を購入し、1ヶ月が経ちました。既に他のブログやメディアで語り尽くされた感がありますが、久しぶりにレビュー記事を書いてみました。結論を先に言いますと、高価ですが買って良かった製品でした。

購入を迷っている方は、参考にして頂ければ幸いです。




以前使用していたMacBook Air(Mid2013)から大幅にスペックアップ

今回はAppleのオンラインストアでカスタマイズ注文をしました。

Apple Storeを含む店頭ではMacのカスタマイズ購入が出来ないので、スペックアップをしたい場合は、Appleのサイトから注文する必要があります。

購入した本体はこちらになります。

モデル
MacBook Pro 13インチ(Touch Bar付き)
プロセッサ(CPU)
2.9GHzデュアルコアIntel Core i5 ← 変更なし
メモリ
16GB ←カスタマイズでアップ
SSD
512GB ←カスタマイズでアップ
キーボード
日本語キーボード ←変更なし

以前使用していたMacBook Air 11インチモデル(Mid2013)からMacBook Proへの買い替えなので、処理速度はもちろん大幅にアップしたのですが、一番大きかったのは画面サイズが11インチから13インチになったことです。
これについては後ほど触れたいと思います。

購入を迷っていた最大の理由:GPUの不具合?

MacBook Airでの作業が限界に来ていたので、発表された当初はすぐに購入をしようと決めていました。しかし最終的に約4ヶ月待ってからの購入で、しかも年末に注文した後に一度キャンセルもしています。

かなり話題になっていましたが、以下の様なGPU周りの不具合?と呼ばれる現象が多く出ていたらしく、購入を躊躇していたのが理由になります。

gori.me

カズチャンネル
悲報…Macbook Proで不具合連発してます。MBP2016年15インチモデル

しかし、周りで実際に使用している方々に話を聞いたところ、特段不具合は起きていないということで、2月末に再度購入に踏み切りました。

※現在は修理を再開しています。(2017/4/2)

実際に僕が1ヶ月程使っている間には、上記の様な症状は一度も発生していません。リコールもありえるかな…と思っていましたが、今のところは杞憂だったみたいです。

この点については、おそらくですが何度かのOSアップデートで改善はされていると思います。15インチモデルの方が不具合率が高そうですが、実際に15インチを使っている人も問題無さそうでした。
(発生すると致命的な症状なのは間違いないので、どうしても心配な人は様子見の方が良さそうです…)

旧MacBook Pro→MacBook Pro(2016)の大きな変更点

USB-C端子への切り替えやTouch Barの搭載など、旧MacBook Proから大幅なモデルチェンジとなっています。そのいくつかの変更点と個人的な感想をまとめてみました。

変更点その1:MagSafe(マグセーフ)端子の廃止

MagSafeは、MacBook Airや旧MacBook Proに搭載されていた磁石で接続される電源端子のことですが、Appleが特許まで取ったこの端子が廃止され、デメリットに感じている人も多いと思います。

付いていれば付いていたで良かったと思いますが、個人的には電源端子もUSB-Cに一本化されたことの方が、遥かにメリットがありました。

usb-c_adapter

自宅の机配置の関係でコンセントが右側にあるため、今まではコンセントから左のMag-safe端子まで、本体の後ろに電源アダプターのケーブルをぐるっと回していましたが、左右両方の端子に電源が接続できる様になったため、机の上が非常にすっきりしました。

廃止による使い辛さは、特には感じてはいないです。

変更点その2:従来のUSB端子が全てUSB-Cになった

搭載されている全てのUSB端子の形状が、Type-AからType-Cに一新されています。
つまり従来のUSBケーブルが、そのまま接続できなくなりました。かなり思い切った変更です。

USB端子の形状

左からUSB Type-A、USB Type-B、USB Type-Cになります。USB Type-Bは周辺機器側に付いていることが多いですね。他にもMicro-USBやmini-USBなど、様々な形状があります。

話が複雑になるので詳細な解説は割愛しますが、MacBook Pro(2016)に搭載された端子は、形状が「USB Type-C」で、規格は「USB3.1(GEN 2)」と「Thunderbolt 3」のハイブリッド仕様になっています。(Thunderbolt 3に対応した周辺機器を繋いだ場合は、より高速な転送速度になります)
このUSB Type-C形状のハイブリッド端子がUSB-C端子と呼ばれています。

接続に関しては、僕の環境だと音楽制作用のオーディオインターフェイスやMIDIキーボード、SDカードリーダー、USBハブ、外付けのハードディスクを使用していますが、変換アダプターを挟むことで全て不具合無く使えています。

ちなみに、オーディオインターフェイスとMIDIキーボードはこちらを使用しています。

オーディオインターフェイス
Steinberg:UR242
MIDIキーボード
Native Instruments:KOMPLETE KONTROL S61

「変換アダプターだらけになり、使い辛くなった」という人も多いと思いますが、僕の場合は逆に机の上がすっきりしました。
これもUSB-Cの長所ですが、電源・USB・外付けディスプレイの接続を全て一本にまとめることが出来るので、上の写真の通り非常にシンプルな接続になります。
本体を持ち出すときも、ケーブル一本を取り外すだけで完了する様になりました。
オーディオインターフェイス以外の周辺機器は、すべてUSBハブでまとめているので、必要な時だけ接続をしています。

また、MagSafeのケーブルには、取り外した際に机の上から落下しやすい欠点を感じていました。
Apple純正の「USB-C Digital AV Multiportアダプタ」は幅広なため、取り外した後も机の上で非常に安定します。
Appleがここまで考えてデザインしたのかは不明ですが、思わぬメリットがありました。

従来のUSB端子と比べて端子の厚さが1/2ぐらいになっており、その分本体を薄くできたという点もあるので、トータルで見ればデメリットよりメリットの方が遥かに大きい変更だったと思います。

USB-Cは最近のWindowsPCやAndroidスマートフォンにも使われ始めているので、今後は一般化する流れになっていると思います。

変更点その3:ファンクションキーがTouch Bar(タッチバー)になった

ファンクションキーが廃止されTouch Barに切り替わった点も、接続端子と並ぶ最大の変更点になります。発売から5ヶ月程経ち、対応アプリも出揃ってきました。

PowerPoint
Touch Bar(PowerPoint)
Excel
Touch Bar(Excel)
Photoshop
TouchBar(Photoshop)

僕が使用しているアプリの中では、以下の最新版が対応しています。

  • Adobe Photoshop
  • Microsoft Office
  • Affinity Designer
  • Pixelmator
  • Spotify
  • Logic Pro X
  • 1Password(Touch IDに対応)
  • その他Apple純正アプリ

fn

ファンクションキーも機能としてしっかりと残っており、fnキーを押すことで、上の写真の様にTouch Barがファンクションキー表示に切り替わります。escキーも左側の余白スペースまで認識する様に出来ています。つまり”1″キーと同じ幅分は、押せるエリアを確保しています。

Touchバーを総評すると、主に以下4つの機能に分けられると思います。

  • Touch IDでの指紋認証
  • 各アプリケーションで、深い階層にあったメニューへのショートカット
  • 従来のファンクションキーでは再現出来なかった、タッチによる操作体系を実現
  • 従来のescキー、ファンクションキーの機能

僕が使用しているアプリケーション内でも、いくつか実用的な機能が出来ているので、今後の可能性を感じるインターフェイスです。

変更点その4:新型キーボード

キーボードがMacBook 12インチと同じ薄型のものに変わりました。
ただし、タイピングすると分かるのですが、明らかにタッチが別物になっています。

文章で説明するのは難しいのですが、キーを押した後の感触がしっかりと返ってくるので、MacBookほどの打ち辛さは無いと思います。

僕はタッチが薄い方が好みなので、すぐに慣れました。(むしろ、もうこのタッチが良いです)
好みが分かれるところだと思いますが、決して打ち辛いものでは無いという点を強調しておきます。

また、音がうるさいという意見もよく見かけました。
確かにMacBook Airと比べるとタイピング音は大きくなっていますが、他社の製品でもっと音が大きくうるさいキーボードも売られているので、パソコンのキーボード全体で見た場合は、比較的静かな方だと思います。

↑この擬音テキストだけで分かる人がいたらすごいと思いますが(笑)、実際にタイピングしてみると言っている意味は理解できると思います。

変更点その5:新デザイン

従来のカラー(シルバー)に加え、新たに「スペースグレイ」というカラーが追加になりました。
僕が購入したのも、この新色になります。

MacBook Pro(2016)外観

写真を見ての通り、iPhoneの黒系のモデルに近い、シックな色合いになっています。Appleのロゴマークは遂に光らなくなってしまいましたが、代わりにエンボスの鏡面加工が施されています。昔からのMacユーザーには寂しい感じもしますが、今風のデザインになっていると思います。

変更点その6:画面解像度について

Retinaディスプレイの標準解像度が、1,280×800pxから1,440×900pxに拡張されました。最大で1,680×1,050pxまで広げられます。
前モデルから一回り広くなり、作業をするにあたり大きな改良となっています。

1,440×900pxまであると多くの作業において十分実用的なので、基本は最も画面が綺麗に見えるこの解像度で使用し、スペースが必要な場合のみ1,680×1,050pxに切り替えて使用しています。
(15インチモデルも同様に拡張され、標準で1,680×1,050px、最大でなんと1,920×1080pxのフルHDで表示できる様になっています)

また27インチの外付けディスプレイを繋いでいますが、本体のディスプレイの方が表示が綺麗なためこちらをメイン、画面が大きい外付けの方をあえてサブとして使っています。

冒頭でも書きましたが、以前の11インチから大幅に作業スペースが広がりました。

不満に感じる点

不満に感じている点も2点ほどあります。

不満点その1:SDカード端子の廃止

SDカード端子が無いMacBook Airの11インチモデルを元々使用していたので、僕の場合は変わりないですが、一眼レフカメラからのデータ取り込み時に不便を感じている人も多いようです。

本体の厚みに影響があるとも思えないので、これはあえて無くさなくても良かったのでは?と感じました。

不満点その2:多くのWebサイトの画像がぼやける

これはハードではなくWebサイト側の問題ですが、多くのWebサイトが未だにRetina対応が出来ていないので、画像がぼやけて見えてしまいます。特にAmazonや楽天などモール系サイトは、悲惨なことになっています。現状では我慢するしかないという状況ですね。。。
Mac以外のパソコンでも、4Kディスプレイのマシンが増えて来ているので、制作者目線でもそろそろ対応は必至かなと感じています。

不満点その3:DTM系のアプリ・プラグインもぼやけて見える物が有り

DAW(音楽制作アプリ)やプラグインによっては、Retina対応していない物もあります。

例えば上記したMIDIキーボードのメーカーNaitive Instrumentsですが、WebサイトはしっかりRetina対応されているのに、プラグインが結構未対応のものがあります。。。さらにはApple純正のLogicでも、対応出来ているプラグインと出来ていないプラグインがあるので、グラフィック周りはしばらく時間が必要ですね。

なお、大昔からフラットデザインを採用しているAbleton Liveや、昨年末にバージョンアップしたArturiaの最新版プラグインなどは完全対応していますので、表示が綺麗です。


当初は致命的な不具合が多発?していたり、良くも悪くも「Apple流の、レガシーな規格を排除する」という思い切った仕様で、戸惑っていた人も多いと思います。

Logic Pro X

しかし、発売から5ヶ月経った今では(たぶん)不具合も改善、またTouch Bar対応のアプリケーションも増えて来て、より使えるマシンになりました。

どうしても不具合や接続端子周りが気になる人は様子を見ても良いと思いますが、現段階では購入して損は無いと思います。
Macユーザーになってからだいぶ経ちますが、購入した歴代機種の中でも、かなり満足度が高い機種でした。